自閉症スペクトラム障害の社会的認知と行動 ※絶版
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発行元 日本文化科学社
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サイズ B5判 172頁 |
概要
教育、医療・療育機関でASDの支援にあたる教員・臨床心理士・発達臨床心理士・言語聴覚士等を対象に編集されたSSTの実践マニュアル。ASDの特性である社会的認知やコミュニケーションの困難さに焦点をあて、実生活場面への広がりと将来の生活の充実に重点をおいた臨床実践や治療教育のモデルを紹介する。通級指導学級やクリニック・療育機関での指導事例を収載。
目次
1章 アスペルガー症候群・高機能自閉症
1 自閉症スペクトラム障害の概念
1) 自閉症スペクトラム障害、いわゆる「自閉症」の始まり
2) 今日の「自閉症」 自閉症スペクトラム障害とは
3) 現行の診断基準 広汎性発達障害(Pervasive Developmental Disorders)
4) 新たに提唱されている診断基準(DSM-Ⅴ) 自閉症スペクトラム障害
2 自閉症スペクトラム障害の脳機能と障害特性
1) 高次脳機能と学習
2) 高次脳機能と行動
3) 心の中枢はどこにある?
2章 アスペルガー症候群・高機能自閉症の障害特性
1 社会的認知の障害
1) 社会的認知とは
2) 心の理論の障害
3) 「中枢性統合」の障害
2 コミュニケーション障害
1) ASDの言語発達の異常
2) 高機能自閉症・アスペルガー症候群の言語行動
3) コミュニケーション障害
3 行動調整の困難
1) ASDに見られる特徴的な行動
2) これらの背景にある認知障害
4 随伴するその他の困難
1) 感覚・知覚異常
2) 学習障害(Learning Disabilities)
3) 協調運動障害
4) 奇妙な興味・関心
5) 精神病様の症状
5 ソーシャルスキルの障害
1) ASDのソーシャルスキルの障害
2) ソーシャルスキルの産出モデル
3) 障害特性とソーシャルスキルのつまずき
4) 情緒の問題や社会的スキーマの問題
3章 障害特性のアセスメント
1 知的発達の評価
1) 知的発達の評価に当たっての留意事項
2) ASDの知的発達の評価
3) ASDの知的構造
4) 知能指数と実際に働く力
2 社会性や行動調整の評価
1) 社会的認知の評価
2) 行動調整の評価
3) 発達検査時の障害特性の評価
3 学級適応の評価(実態把握表)
1) 学級適応の評価について
2) 実態把握の方法と観点
3) 「知的能力・学習全般」「読み・書き・算数」について
4) 「コミュニケーション」「対人関係」「こだわり・切りかえ」について
5) 「不注意・衝動性・多動性」について
6) 「情緒」「運動」について
7) 実態把握表を使った評価について
4章 障害特性に応じた指導
1 ASDへのソーシャルスキルトレーニング
1) ASDへのSST
2) ASDにおける指導内容
2 障害特性に応じた指導と配慮
1) ASDへの指導原理
2) 障害特性に応じた指導
3) 社会的認知の指導のプログラミング
4) 行動調整の指導のプログラミング
5) 感情認知の指導のプログラミング
6) 他者に援助を求めること
3 認知発達の状況に応じた配慮
1) 認知発達レベルと期待される能力
2) 年齢に応じた配慮
4 心理社会的発達に応じた配慮
1) 心理社会的発達の段階
2) 幼児期のASDへの指導
3) 学童期のASDへの指導
4) 思春期のASDへの指導
5 教室の中での指導と配慮
1) 高機能のASDの子どもがいる学級の学級経営
2) 高機能のASDの子どもの授業への参加
3) 保護者への対応
5章 教育における指導実践(情緒障害等通級指導学級での指導)
1 情緒障害教育における指導実践
1) 自閉症教育の黎明期
2) 通級システムによる指導
3) 障害特性と通級指導の意味
4) ASDの特性に効果的な通級指導の枠組
5) 通級指導と在籍学級の個別指導計画:協同のための指導計画
2 小学校低学年での指導実践
社会的スキルの生活化を重視した高機能のASD児への総合的な指導
1) 学級の概要
2) 学級の指導の重点
3) グループ編成の基本方針
4) グループ指導について
5) 指導の実際
6) まとめと課題
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3 小学校高学年での指導実践
言語能力の高いアスペルガー症候群児童への1日を通したSSTの実践
1) 学級の概要
2) 学級の指導の重点
3) グループ編成の基本方針
4) 高学年の年間指導計画
5) 通級指導学級でのSST
6) Aグループの実践から
7) まとめ
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4 中学校での指導実践
自己理解の深化により肯定的な自己感の形成を図り、生き方を考えさせる指導
1) 学級の概要
2) 通級指導での取り組み1 コミュニケーションゲーム
3) 通級指導での取り組み2 生活単元的な内容「新入生歓迎会」
4) 通級指導での取り組み3 作業学習的な内容(調理、木工、園芸、食品加工)
5) 通級指導での取り組み4 生活の振り返り「卒業を前に」
6) まとめ
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6章 地域での指導実践(クリニックや療育機関での指導)
1 クリニックや療育機関での指導実践
1) 地域の指導機関でのSST
2) SSTの指導形態
3) 地域でのSSTの特徴
2 就学前の指導実践
仲間とのかかわりがもちにくい年長児の社会性指導
1) 指導構造
2) 対象児
3) 指導計画
4) あるセッションの指導の展開
5) 活動・教材
6) 指導経過(グループ全体のようす)
7) 対象児の変化
8) まとめと今後の課題
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3 小学生への指導実践
行動調整に困難がある子どもたちの学習態勢を形成する取り組み
1) 指導構造
2) 対象児
3) 1学期間の指導計画
4) 具体的な活動
5) 指導経過
6) 対象児の変容
7) まとめと今後の課題
コメント
4 中学生への指導実践
基本的なスキルの定着から応用をめざすSST
1) 指導の構造
2) 指導の展開
3) 活動や教材
4) 指導経過と対象生徒の変化
5) まとめと今後の課題
コメント
資料1 一次の心の理論課題
資料2 二次の心の理論課題
資料3 社会的認知課題(変わったお話課題など)
引用文献・参考文献
索引